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カテゴリ:契約法務

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データに対しては、所有権は発生しない。
アクセス権限が付与されている以上は返還請求権などは成立しない。
 →知的財産権、不正競争防止法などでの法的な請求権もありうるが、条件は限定的

→そのため、データ利用許諾契約が重要 

P.26〜



 

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ITビジネスの契約実務 

第2章 ソフトウェア開発委託契約

 第1節 ソフトウェア開発委託契約について




ーーーーーーー


用語の確認

・ユーザ(発注元/顧客企業)

・ベンダ(開発をする側)


「ユーザ」って「エンドユーザー」を指すんじゃないの!? 

という風に思った記憶が蘇る(しみじみ)



ウォーターフォールモデルのいろんな表現


上から下へ流れていく、水のように


一方でV字のモデルもあるよね。



【余談】IT業界の多重下請け構造


 ※本書のターゲットは、顧客企業と1次請け企業の話がメインなイメージ


2次受け以降は、

・労働者派遣契約

・業務委託契約(準委任/請負)で受ける


5分で分る! IT業界における改正派遣法対応(法務LTデビュー作です 2015年)

https://www.slideshare.net/hayayatryseven2011/lt-40920085



プロジェクトの全体像が把握できない際


・多段階契約方式

  →ウォーターフォールの各段階ごとに区切って契約を締結する

・基本合意書

  →顧客(ユーザ)による”コストコントロール”


契約の法的性質

・請負か準委任かに拘泥するのは本質的な議論にならないが、契約の性質を検討する際に、参考になる要素である(議論のスタートとして有用)

  よくある誤解:準委任は完成責任を追わないので、ベンダ有利

         請負はユーザ有利

   ※ 逆に、準委任は利益率が低くなりがちなので、請負を勝ち取って、工数を少なくして納品できたほうがベンダとしては有利 という視点もあった。


 「準委任」or「請負」は交渉で勝ち取る対象ではない


 請負契約と準委任契約の比較

 民法の条文の表を参考に引き直すと勉強になる

  →割と、契約書に定めてあることが、民法にも定められてますね。(気づき)

   →じゃあ、民法通りだから、契約書に定めなくてもOK?

    →いや~ それは違うかな~。。。 clubhouseの一般条項Night


【なぜか】

・実際に締結されている契約は、請負/準委任 のどちらか、という風には決まってないことは多い。



準委任と請負の距離は近接している。


<ここでクイズ>

・請負契約は、成果物や納品物があり、それの引き渡しが必要な契約。 

・一方、準委任契約は、成果物や納品物はなく、引き渡しなどはない契約をいう。


これは、民法的に正しい説明?



→正解は、、、、 改正民法648条の2



いや~ なんか、「これは成果物があるので請負契約ですね(キリッ)」って言ってしまいそうですよね(注意)




・要件定義段階 「要件定義書」という納品物がある。

・人月計算でのSES契約でも、「稼働報告書」的な稼働時間の報告書の提出が、対価の支払いに際しては条件となっていることが普通。


<伊藤先生の整理>P.32~

・要件定義書などは、ユーザ企業とともに、共同して作り上げている、要件定義書の作成においては、ベンダ企業が単独で作り上げているのではない。 この作成プロセスでベンダ企業が提供しているのは、要件を取りまとめるための「技術的知識やノウハウ」

 →だから”準委任”向きだよね。


・要件定義書に従って、開発工程では、ベンダ企業がほぼ「単独」でプログラムを開発、完成、納品する。

 →だから”請負”向きだよね。


その他の注意事項


下請けベンダから著作権がちゃんと移転されているかは~~~ 

多重下請け構造だと各階層の契約書を全部確認するってことは多分しないよね

 →直接契約しているところとの間での表明保証くらいかな。。。


エンドユーザーに与える影響を考慮してベンダとの契約を検討する必要(大事ですね)


アジャイル開発 IPAモデル契約

https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/20200331_1.html


 →準委任を基本としている

  アジャイル開発と偽装請負の検討内容が面白かった。


「指示」だとNGになりやすく、「連絡」「提案」「助言」というスタイルだとOKとされやすいみたいですね(日本語難しい。。。)


→違いは、「強制」の有無か???(コミュニケーションを一切否定するわけではない様子)



ラボ契約

 「特定のエンジニアの指名は避けるべき」 


ラボ契約という類型があることを知る。


[法務]契約書の書き方を人に教えるということ

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自分が受けた教育であったり、得た恩恵は、同じように次の世代に承継していきたいと思う気持ちが強い方、ペイ・フォワード・アーリーです。

さて、タイトルに有る通り、契約書の書き方を人に教えるということについて実践中なのですが、その際に自分自身にとっても学びになることが多いと感じたので、それを忘れないように書いていこうと思います。

いつか、この文章がまた自分にとっても貴重な記録となるような気がしているので。

わたしのブログの熱心な読者の方であればご存知かと思いますが、かつて、私自身が、契約書のドラフティングテクについての指導を受けた内容を、都度都度ブログにしたためてきました。

それはそれは貴重な機会で、それは今も私の血肉になっているように思います。

それを同じように出来たらいいなぁ、と思っており、折りに触れナレッジを共有したり、Tipsとして披露したりしていました。

今回もうちょっと体系的に、それを共有・伝達出来たらなぁと思い、はじめてみています。


やり方としては、私の中で契約書のドラフティングに関して「核」となる考え方がまとめられているドキュメントをベースに、できるだけ体系的に伝達できるように努めています。

具体的な内容はほぼそのドキュメントに準拠しているのですが、そのドキュメントを読むだけではおそらくドラフティングができるようにはならず(私もそうでした)そのドキュメントの方法論をまずは、軸として実践し、レビューを受け、実践をし、というのを繰り返し、身につける必要があるのかなと思います。


直近での気付きというか、意識したほうが良いなというポイントとしては、

・主語と述語を、くどくても明確に書くようにする
・同じ意味の言葉は、同じ用語を使うようにする
・Ctrl + H などで置換できるものは、用語を置換する(手で直さない)
・依頼者のメールで使われいる用語や、サービス自体に使われている用語を、不用意にそのまま使用しない
 → 定義が必要であれば定義をし、また、サービス上の用語が変更されたら意味が通らなくなるような言葉を使わない



また、今イメージしているマイルストーンとしては、
既に出来ている契約書の修正、ではなく(そして、実は自分が作ったわけではない既存の契約書をズレなく修正するのは結構気を使う、難しい)

ゼロから、比較的一般的な内容の契約書を作る
 ↓
ゼロから、定形的ではない契約書を作る
 ↓
ゼロから、これまで存在しなかった、新しいサービスの利用規約を作る


という形で、ステップアップしてやっていけると、自信が付いてくるというか、どんな契約書でも作れるような胆力がついてくる、ような気がしています。


常に、ゼロからなにかの契約や利用規約を作る仕事ばかりかというと、実は全体の業務に占める割合はそんなに多くないような気もしますが。

案外、ゼロから作ってみる、上記の原理原則を意識しているか、いないかで、普段の修正作業についても変わってくるという風に感じるわけです。

そして、いつか自分が体得した内容を更に次の人へ承継できたらまた理想的かなと・・・。



このあたりの理解は、リーガルテック系のサービスを活用して契約書の作成をサポートしてもらう際にも、完成したものが問題ないかと判断する「目」としても必要になって来るんじゃないかなと思っている派です。




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「BAR山本」とは、GVA Techというリーガルテック企業の代表山本さん(弁護士でもある)が企業法務担当者や弁護士などの交流の場として自社ビルの地下をBARにして運営していた集まり。コロナ前まではオフラインで開催されていたが、最近はZoomなどでの開催にシフト中。

今回のテーマはゲストを招いて「契約書レビューの理想的なあり方」を考える というテーマで、登壇者と、参加者の企業法務担当者同士がチャットやリアルトークで意見を交換する場となりました。(私はよくこの会に参加していたので、唯一顔出ししながら口も出して参加していました。)
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ゲスト:弁護士 岩﨑 祥大さん (66期 第二東京弁護士会)

https://peatix.com/event/1545817/view


岩崎さんは、普段「「契約書の読み方が学べるサロン」」というオンラインサロンも開催していて、ご自身が、ロースクール、司法修習、弁護士になってからも一度も誰からも「契約書レビューの仕方」というものを教わったことがない(そもそも教わる機会が業界的に存在しない)という経験から、企業法務担当者などに向けて契約書の読み方やレビューの仕方などの知見をシェアする会を主催されている。

話は、外部の弁護士が、依頼者から契約書のレビューを頼まれた際にどれくらいガッツリ修正したら良いのか、また、修正した内容が実際に現場で相手方に渡されているのか見えないところがあるというところからスタート。

弁護士の傾向として、細かなてにをはに至るまで直さないと気がすまない人も多い印象だが、
真っ赤に修正したものを相手方に提供できないケース(そもそもパワーバランス的に難しい場面など)もあることからクライアントの望む修正の方向性などをすり合わせることが重要と感じている。

修正やコメントの伝え方にも色々考えるポイントがある。
岩崎さんの流儀では、Wordの中にコメント機能で残すことを主にやっている。

コメントにも大きく3種類あって
・契約の相手方に向けたコメント
・クライアントに向けたコメント
・内部注(事務所の上司や同僚に向けた検討の思考過程を言語化したもの)

特に興味深かったのが、この「内部注」の存在。これがあると、「検討したが、クライアントへ伝えることはしなかった」というような思考の過程を上司へ伝える際や、事務所内の知見として残すことができる。
これを充実させることが、非常に事務所内で評価されたポイントだった、とのこと。

→企業法務担当者の中でも、検討したが、依頼者である事業部担当者へは伝えなかった思考過程を言語化して残しておくというのは、法務部内の契約書レビューの際も、部内レビュー方針やレベル感を共有するためにも有益なのでやってみようと思った。

岩崎さんは、事務所内の仕組みとしてWordファイルが案件ごとに保管されているため、新人弁護士はまずはそのフォルダ内のWordファイルを見て契約書レビューの方向性を学ぶため、ナレッジの共有という意味でも、レビューコメントはWordファイルへ集約するようにしていたとのこと。

→これは、法務の知見の共有方法を何にするか問題にも通ずるなと思った。
必ずしもWordファイルに一元管理する必要はないが、特に複数社、様々な業界の領域を担当を分けて対応している現状の法務の体制としては、レビューの方針や知見を引き継ぎが用意なように整理して共有する姿勢が重要だなと改めて思った。(時間がないとなかなか後回しになってしまいがちだが、「しくみ」を整えて特別になにか整理をしないでもできるようにする状態にしておくのが良いと思う)
→案件メモや、案件フォルダの運用など


話を聞いていて思ったのは、顧問弁護士⇔クライアントの関係は、社内法務⇔事業部依頼者の関係と通ずるところがあるなぁというもの。

その他の話としては、リーガルテック業界の今の話(結局各社のプロダクトが大体似てきている)や、
法務部がテクノロジーを導入することが想定以上にハードルが高そうという話、さらには、弁護士としてベンチャー企業とのやり取りで最もバリューを発揮したなと感じるときは案外法知識を披露する場面よりももっと根本的な法知識関係のない話をしたときだったりするよね、みたいなことで盛り上がった。
→法務も案外そうかも知れないなと思った。

GVA Tech代表山本さんは GVA法律事務所の代表でもあり当時は珍しいベンチャー支援をメインとした法律事務所で創業間もないマネーフォワードなどを支援して来たことなどでも有名。
一人で70社くらいベンチャーの顧問を受けていたりして大変だったけどベンチャーの社長とのやりとりはめちゃ楽しかったし、その中でベンチャーの業界の相場観なども蓄積して、むしろ契約書レビューの温度感などは経験の少ないベンチャーの中の人よりも詳しいくらいでそれを教えるという関係になるとうい話をしていた。

今はその経験を元に、「企業間の法務格差を無くす」というミッションの元、AI-CONというプロダクトで、企業法務担当者が社内にいないベンチャー企業の法務力の底上げの支援をしている。

総じてとても楽しそうで、自分も同じ様な方向性でやっていきたいなという自分の中で目指すべき像のようなものが改めて具体的に認識できてよかった(山本さんも岩崎さんも多分ほとんど私と同い年)。
また、企業内の法務担当者としての2人とは異なる経験や視点でどう差別化ができるかな、というふうにも考えた。

次回は、法務担当者側のトークも、、、ということでひょっとしたら自分がゲスト側になるかもしれないということで話のネタなども温めておこうかなと思った。
(イベントのホストの方とは以前から知り合いでよく声をかけてもらうので、割と実現しそう)

企業法務の契約書作成技法やナレッジのオープン化という文脈では、
GitHubを活用した条項集の公開(徐々にプルリクが増えてきつつある...?)
法務担当者の手によるGitHubの活用というのはまだ一般化するのは先になりそうだけども、
狙いの方向性としては近い気がしている。

【契約法務】【GitHub】@kataxさんの条項集にプルリクしてみたよ

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なぜしないのか?  と煽られたのもあり。
(そういえばなんでやらないんだろ?)

と思いつつ、思い浮かんだ瞬間にやらないとやらないよなー

と思ったのでやりました。

IMG_3671


IMG_3672

緑で表記されてるのが今回プルリク(修正提案)してみた内容です。


スマホでもみれると思うのでよかったらみてみてくださいね。


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Vol.2の続きです。

条項集を使って契約書を一から組み上げる。

 従来からその企業で使われているひな形を案件ごとに部分的に直して使っているとどうしても全体のバランスがおかしくなったり、過去の特殊な案件について修正した部分がそのまま残ってしまったり不都合が出てきてしまいがちです。

また、参考とすべきひな形がそのそもない契約の場合はそもそもゼロから作る・・・とした時に全くのフリーハンドで契約書をドラフトするのは時間がかかりすぎてしまいます(ささっとできる人もいるのかもしれないけど)。

そのような場合に対応すべく、「条項集」という形で ある程度汎用的な条項をパターン別に準備しておいて、それを頭から本件に必要と思われる項目と、その要求する重さなどを案件の性質から考え配置していく方法をとることができます。

条項集の中身は「前文」「定義」などから始まり、それが個別契約なのか、基本契約なのかの違いで個別の委託業務の中身を具体的に契約書中に定めるかどうかなどで違いがあったり、発注者側有利、受注者側有利で知財の権利の定めの内容が異なったり、いまドラフトしている案件でどのような形で権利義務を定めるか、受発注条件を定めるか、といった観点から考えながら配置する条項を見定めて行きます。


最後に管轄の定めと双方捺印の欄を配置して、骨組みを作ったら、また全体を眺め、またその案件に適切な当事者の記載を冒頭で定めたら、その名称で全体の言葉をWordの機能で全置換を行います。


【委託者】【受託者】といった言葉をそれぞれ本件にふさわしい言葉に置換するイメージです。
例えば、トライセブン株式会社が個人のライターに記事の発注を行う契約だったら
【委託者】→    トライセブン
【受託者】→     本件ライター 

という感じです。

この条項集の優れているところは、個々の置換可能性のある言葉が必ず墨付カッコでくくられていて、【本契約】という言葉を「これはタイトルを覚書にしたから本覚書にしたいんだよなー」という時も【本契約】と本覚書を置換すればokです。(仮に別途「本契約」という言葉をおなじword内で使っていてもそれは置換されない) 

他にも、
【本件委託料|本件ライセンス料|本件対価】
という風に縦棒で区切られているのは、その契約中のワーディングに応じてどれかを選ぶように構成されていて、これも手で削除するのではなく、 本件委託料 という言葉を使うとしたら、それと【本件委託料|本件ライセンス料|本件対価】を置換して使います(仮に一つしかないとしても!)→置換漏れを仕組み上防ぐため。
 
業務委託契約をベースにその内容が構成されているので、他のタイプの契約にどれだけ対応できるかが気になるところではありますが、例えば「協業型」の契約についての条項案もあったり、ライセンス契約についての条項もあったりして汎用性は高いです。

そして、もしこれも汎用性の高い条件だけども記載がないな、と思ったら自分で追加して次に同じタイプの契約と出会った時にストックしておくのが想定された使用方法です。

もっというと、その内容をこちらのGitHub上でプルリクエスト(修正提案)をしてどんどん最高の条項集を作ろうぜ! というのがGitHub上でこの条項集を公開された目的でもあったようなので、やってみようと思います(よく見ると、自分の手元にあるword版(3年前)からアップデートされている気がする・・・)。

[以下、GitHubへのリンクです]
契約書条項集はこちら

多分、普通にGitHubのアカウントがないとか、プルリクの意味がわからん、ということなのかなぁという気もするので、この辺りは先陣切って自分でやって見るのが良さそうだと思いました。

こちら、明日からでも契約書のドラフトに使えますので興味が出た方は早速試してみてはいかがでしょうか。

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Vol.1は私のブログには非常に珍しく沢山のいいね、リツイート、引用をいただきました。

「これぜったいVol.1で終わるよね」と言われて久しいのですが、ところがどっこいVol.2を書きます。


多くの法務パーソンは、契約書のゼロからの作成、先方から来た契約書の修正方針とかってどのように身に着けてこられたでしょうか?

私は前職一人法務だったので、有名な契約書ドラフティングの本やら条項集になっている文献、わからないときはググって各種法務ブログの記載を参考に手探りで身に付けたような気がします。

確立した指導者が身近に居ない場合はそれが一般的な身に付け方のような気がしますが、大きな歴史ある企業の法務部ではもっと確立した秘伝の条項集やひな形集、徹底した修正方針のようなものもあると聞いたことがあるような無いような・・・。


kataxさんから契約書作成、修正に際して教わったのは、
1.契約書のドラフティングスタイルガイドに従った契約書の作成
2.条項集に基づく場当たり的にならない修正
3.徹底したショートカット活用による省力化
などです。

私は、上記の基準を満たしたドラフティングができているかを、まず同じ案件について「自分ならこういう風にドラフトする」という生きた見本を見せてもらう目的で、条項集を利用し、ドラフティングスタイルガイドに準拠した、自作のマクロを使ってインデント調整から記名捺印欄のショートカット、さらにはwordに自動でパスワードを付ける機能まで全てマクロで仕込まれた様を横で見せてもらいながらその契約書ドラフティングの様子をまなびました。

その上で、次は私がどのようにやるかを横で見てもらいながら、条項集をコピペして利用して、固有の案件に従って定義を作り契約書を一つ作り上げるまでを指導を受けました。

エンジニアにおける「ペアプログラミング」(ペアプロ)というのの契約書ドラフティングバージョンと言ってもいいかもしれません。

ここでは徹底して「ショートカットをちゃんと使っているか」を厳しく見られました。手で文字を消すのではなく、条項集で全てまとまりとして整えられているものについては「全置換」で入れ替えている事を見られました。

上記の様な指導の内容を構成するものの一つの内容として、このエントリーではまず、「契約書ドラフティングスタイルガイド」に基づく指導の意味合いについて紹介します。

1.契約書ドラフティングスタイルガイド

優れた契約書の持つ一つの条件として、
(1)メンテナンス性、拡張性の高さ
(2)意図した意味が表現されている(言葉に意図しない多義性が混ざっている)

等があるかと思います。


(1)は、自社側で当該契約書をアップデート、変更する際だけでなく、相手方からの修正依頼にも契約書の構成を大きく変更すること無く(=修正の時間的コストを少なく)対応できるという点でメリットが大きいものです。

(2)は、自分でドラフトしてみたものが改めて見たところ意図しない多義的、曖昧な意味が含まれることを防ぐことができます。


ここにおいても、背景には
・「契約書は作成した当事者だけが理解できればいいものではないという意識(=普段から引き継ぎを意識した仕事ぶり)」
・「契約書にかけるコストを極力最小限にするための配慮(双方にとり)」
・「そのノウハウを公開し共有するコミュニティへの貢献意識」
等が伺えます。

そう、この契約書ドラフティングスタイルガイドはGitHubにおいて公開されており、また、その内容に対してプルリクエストをすることにより改訂の提案も受け付けている、契約書作成に関して法務パーソンがコミュニティを意識して行動することを促しているように感じます。

[下がリンクになってます]
契約書ドラフティングスタイルガイド

契約書ドラフティングバトルみたいなものが開催されるとかされないとかの機運を感じますが、その契約書が優れているかどうかの判断基準としてこの契約書ドラフトスタイルガイドにどのくらい準拠しているかを一つの評価ポイントとして採点するのも有益かもしれませんね。

そして、各企業、法務専任者が在籍している割合はそんなに多くないだろうと推測しますし、また、個別の契約については現場に権限が委任され、法務担当者以外の契約書の修正のやり取りをする場合も少なくないものと推測されます。

このような契約書に関するノウハウは法務に留めるものではなく、広くビジネスパーソンの間に共有される言葉の使い方として広まっていく方向性が望ましいのではないかと考えます。

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先方から受け取った契約書を通じて、契約書ドラフト者の背景をプロファイリングする事って、ないですか。

たまに、そういうことをしている自分に気がつきます。

契約書ドラフト担当者同士は通常は顔を合わせたり直接交渉に当たることはないので、そのプロファイリングが当たっているかどうかは、永遠の謎です。

神は細部に宿る、とは言いますが、Wordの使い方1つで推測できたり。
別の相手方や社内に向けたコメントが残っていたり(ヒーッ)。

また、これはやりがち かつ あると結構痛いのが、複数箇所で同じ言葉の定義があること。

契約書はエラーが出ないから、目視でレビューが基本ですが、いずれ定義の重複くらいはツールで確認できてもいいかも??

こんな感じのツール作ったら需要ありますかね?

あと、定義している言葉が本来使われるべきところで使われていないのを確認するのって、なんつーか、契約書の背景にあるビジネスを通じて書面を見てるのかなって、思いました。

[法務]契約書チェックでリアルタイムで完成版と修正履歴付版を見比べる方法

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5月ももう終盤ですね。

新しく法務部へ配属された方などはそろそろ法務業務について慣れてきたところではないでしょうか。

そんな時期に法務パーソンとして、さらに「一歩前に」出るための「ちょいデキ」テクニックをご紹介します。 



契約書をチェックする際には、手元のノートPCに外付けモニターを接続し、ディスプレイを2つ利用して複数ファイルを同時に見比べることが多いのではないでしょうか?

その際の方法として良くやられるのは、wordの[表示]タブを選択し、[新しいウィンドウで開く]をクリックする事によって、同一の内容のファイルを開く方法です。

この方法ですと、ファイルのデータのコピーは作成されず、同じ内容のファイルが単に2つ表示されるという状況が作り出せます。
 ※タイトルバーのファイル名の後ろに「:1」や「:2」が表示されます。

私がよく利用する場面は、片方のウィンドウで1ページ目の定義条項を表示させておいて、もう一つのウィンドウで定義の文言を参照しながら契約書を直していく時です。

また、最後の方にある契約終了後のいわゆる「残存条項」(契約終了後も第○条、第○条は効力を有する)の数字のズレがないかを確認する際にも活用しています。

ちなみにこの方法だと、表示された2つのウィンドウは同一データとして存在しているので、片方に修正を入れると自動的にもう片方にもリアルタイムで修正内容が反映されます。

・・・と、ここまでが[新しいウィンドウで開く]を利用した基礎的な契約書チェック時の手法ですが、
この「リアルタイムで修正が双方に反映される」という特性を利用した「ちょいデキ」テクニックがあります。

先ほど、[新しいウィンドウで開く]で開くと、双方が同じデータなので修正内容もリアルタイムで反映されると言いましたが、、、

[校閲]タブで選択できる [変更履歴とコメントの表示]の設定はそれぞれのウィンドウごとに別々に設定することができます。

この特性を利用し、片方のウィンドウは、常に最終版が表示される状態になり、もう片方は修正履歴が表示された状態することができます。


修正履歴やコメントで真っ赤になった wordファイルは時に見にくくなってしまいがちで、印刷をして修正履歴の無い真っさらなものを確認するということを契約書の最終段階に行う方も多いのではないでしょうか。

この方法を利用すれば、手元で真っ赤になった修正履歴付ファイルを元に直しながら、もう一つのウィンドウを見れば履歴の無い真っさらな状態の契約書をリアルタイムで比較参照することができるようになります。

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すでにご存知の方もいらっしゃるかとは思いましたが、何かの参考になれば幸いです。

ではでは〜



 

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教えてもらったことをさらに人に伝えることを経て人はさらに教えてもらったことについて深く理解する機会を得る、


これを慶應義塾大学では「半学半教」という言葉で言い表しているとかいないとか。


気付けば、転職してから半年がそろそろ経とうとしていまして、幸運にもそのような機会に恵まれたので半年前を振り返りつつノウハウ承継(主にショートカットの事とか)を試みています。



スキルとか、ノウハウって人にただ蓄積されるものではなくて、
人を通過して、人に伝えられてこそ本当に生きるものだろうなぁ、と思いました。



その方が、人も色んな経験ができますからねー。



ということで、ノウハウ承継、暗黙知を形式知に出来るブログや本を書きたいなと思いました。

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運良く同じ形態の契約について異なる企業が作る契約書をチェックする機会が重なった。

おかげで相互比較をして、そのタイプの「契約書の型」が掴めてきた。

思えば、かつては業務委託基本契約ばかりで、その比較をして少なくともその契約の相場観は掴めた気がしていた。

あと、NDAか。

確かに、同じタイプの契約書を企業毎に比較してチェックするとそういう感覚が得られるのだが、惜しむらく、その相場観が正しいかの検証が書籍のみからでは限界があったんだろうということ。

正しいフィードバックの元、「相場観」を掴めた契約書のタイプを増やしていって、初めて見るタイプの契約書についてもそこで培った相場観を元に捌けるように圧倒的に成長

あとは、書面による交渉の駆け引きというか、立ち位置。

そんなに難しく考える必要はない、むしろごちゃごちゃ考えないほうがいいという感覚。

例えば、抽象的には先方不利な形の条項はあえて直さない。とか、
でも、流石に実務的にそりゃないっしょ、という条件はこちらからは提示しない。

とかとか、もう少しでこの感覚がもうちょっと上手く言語化出来そうな、そんな予感。

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先方ひな形の契約書や、従来から使われていたひな形を修正する時の視点として

「正しい」修正をほどこす
というものがあります。


抽象的に自社有利に直す・責任の範囲を盲目的に限定すればいい、というわけではありません。

代表的な正しい直し方としては
1.明確になっていない用語の定義を行う。
「秘密情報」「瑕疵」「反社会的勢力」
→用語の定義が明確になっていないのは通常、どちらの当事者にとってもメリットはないので「正しい」修正といえます。

2.事実と相違のある業務プロセスの記載を実態に合わせる

支払いのトリガー、支払いサイト、請求のフォーマット、第三者に許諾を取る当事者、許諾をする著作物の範囲、秘密情報の例外の定め方、一方的な解約の要件の表現

3.通常想定される場面の条項が不足している場合それを追記する

契約終了時の処理、権利譲渡、存続条項、


4.合理的な理由なく一方的に相手に有利、こちらに不利な条項を、双方フェアな形にに直す

相殺、担保提供の義務


通常想定される契約書の修正のイメージは4番ではないでしょうか?


あとは、

5.単純誤記、日本語の「てにをは」を直す


これも何気に見過ごせないところです。
(人によっては、ここだけ見ていることも、、、、)


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「伝え方が9割」って本がベストセラーですが(続編もあるみたいですね、電車の中の広告で見ました) 「契約書は定義が9割」みたいな感覚を持っています。 用語の定義が伝えたいことを正確に表現しているか、合意した内容と齟齬が無いかというのはもちろん。 それ以外にも、「なんとなくこの場合は普通こうするよね」ってことでも、極力漏れなく(かといってしつこ過ぎず)契約の中で取り決めていることも、大きな意味で定義ととらえてみる。 あとは、見やすさとか、もっと簡単に言い換えられないかとか。 定義がきちんとしている契約書って、分量多くてもスッキリ読めて理解できるんですよね。

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「日報の内容があっさりしている」(そもそもこれは日報なのか・・・)というご指摘をいただきつつ今日も楽しく綴ります。



これまでの私の経験ではそこまで多様な種類の契約を取り扱ってきたことはなく、せいぜい「システム開発」「業務委託基本契約」「派遣契約」「出向契約」。。。。くらいな感じでした。

ごく稀にこの類型以外の契約に向き合った際には「エライこっちゃ」ということで全リソースを投入して取り組んだものでした。

ところが、このやり方はあまり効率的ではなく、類型化できない様々な種類の契約作成依頼が飛び込んでくる現場では毎度毎度エライこっちゃしているわけにも行けません。

ここで必要となってくるのが「想像力」「具体的にその契約をイメージする力」「イメージした結果、それを契約文言に落とし込む力」「それを瞬時に判断する力」です。


 この想像力を養う方法としては、「経験」もさることながら、「ネット上で良く見る契約に関するトラブル事例」「業界の裏話」などを頭の中で想起することも「想像のきっかけ」としては有用なんじゃないかなぁ、、、と思っています。


「想像」すること自体を苦と思うことはないんですが、問題はその想像の結果を「契約の文言修正時に瞬時に呼び出して」「日本語として正しい文言を生み出し」「直す」


これはそれなりの本数の契約を直す経験をする必要があり、経験すればするほど早くなる気がしますが、
「まだ経験が乏しいから・・・」ということを言い訳にするのではなく、なんとか傾向を類型化して早期に熟達したいものだなぁというふうに思います。



ちなみにここでいう想像の結果をどういう風に契約に落とし込むのかという例では


例えば、「納入物」としてその契約でイメージできるものが「実際にあるモノ」ではなく、電子メールに添付して送るような「データ」だった場合に、契約書の文言中に「納入場所」という表現が入っているのはおかしいからそこを削除して「納入方法」というものに変える、というような修正を行うことを言っています。

この納入方法については明確に契約書作成依頼の文中に書いてあることもあれば、書いていないけどもその依頼からは当然導き出せるだろうなぁ・・・というものが多くあります。

その「当然導き出せる」ということを実現するのが「想像力」なんだと思います。

これはきっと契約書作成に限らず、いろんな仕事についても言えることだと思いますが。。。
(この依頼をしてきた人はきっとこういうことも事前にして欲しいと思っているハズ・・・)みたいな。


言い換えると「気が利いている」「段取りがうまい」みたいな感じかもしれません。



そして、ある程度この類型化が出来たら、自分なりにその傾向をリスト化してみると、いい思考の棚卸しになるかもしれませんね。

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契約書の面白いところ、難しいところは、本来日本語なので、同じ目的を果たすための表現のしたかが何通りもあるということです。


よく言われることは、メモ書きでも契約書に成るから一応、取っておいたほうがいい。


「私は、チャンスコ氏に100万円を貸した。1年後に返済する。5月1日」


みたいなメモ書きでも一応契約書は契約書です。


自由度がある程度あるのがいいところ(契約は誰しもできる行為ですからね)であって、
一部の専門家しか作成することができないとしたら、経済が停滞してしまいますね。

(そもそも、一般消費者の消費行動自体がほとんど契約書なしに行われているのは周知の通り)
 

ただ、企業で契約書を起案する場合にはそれ特有の気をつけなければならない点があります。


それは、「拡張性(スケーラビリティ)」があること
言い換えれば
「他の人がその契約書をみて、契約の条件が変わった場合に容易に書き直すことができること」
です。


企業は永続して存在することが前提とされた存在です。


契約法務担当者が変わった際にも、「引き継ぎ」という問題はあれ、他の誰かが見たときにも
直したいところを直して、結果的に意図しない部分まで変わってしまう契約書は
あまりいい契約書とは言えない。


具体例では、契約の対価に関する取り決めの部分に

「対価の金額の決め方」
「支払い方法」
「代金の回収方法」

などなどが渾然一体と1項にまとまっているような文言は「支払い方法」だけを直したくても
その前後の別の要素とのつながりが邪魔して素直に直せなかったりします。

お金に関する項目ということで一つの文章にしがちですが、
この辺りを別の人の目で見た際に別々に分けて書いておくなどの工夫がある契約書が
拡張性のある契約書という風に言えるのではないでしょうか。


 

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大人気シリーズをあえて溜めていたら、「日報の提出が遅れてるぞ」「更新が今か今かと10分おきにF5アタックしちゃった」「もう終わりなのか」「ロードバイクの記事はニーズないぞ」

というありがたいお言葉をいただき。

(確かに、アクセス数は減少傾向に拍車がかかっているんですが。星も3つに戻っちゃったし)


このメディア(ブログ)も「法務ブログ」としての顧客ニーズが一番にあるということでしょうか(しみじみ)。

でも、精神の安定を図るために、僕もたまには漫画の記事やロードの記事や、(競馬の記事は書かないけど)、全然関係ないことも書きたくなるんですよね。一番は、表現したい欲求を発散することだからね、このメディアはね。メディアって自分で言うとやっぱりムズムズするね。



ベランダの前で、月を見ながら この記事を書いています。



ええ、前置きがどんどん長くなるわけですが、今回は契約書をゼロから作ってみようというお話です。



ええ、私にとっては正直初体験です。(そんなことを言っていいのか)

契約書を作る
 =ネットに転がっているひな形をアレンジする
 =既に使われている契約書をつぎはぎでそれっぽく直す

ということでお茶を濁していたあのころの未来に、僕らは立っているのかなぁ・・・



しかーし、契約書作成ということを特別な技術にしない、
門外不出のテクニーーークにしないという師匠の教えの元、
一ヶ月でその秘伝の技術を盗むことに成功しました(2週間後の僕の言葉を先に引用します)。

この技術を盗むためにはある特殊な交渉術を使用しています。

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ええ、その門外不出の技術は、実はネットに載っています。 → こちら


この記事を拝見した際に、実際に自分も作ってみるべと
ライセンス契約のとある条項を何パターンか作ってみました。

しかし、全ての契約を網羅するほどの完成度には程遠く、
おそらくこれを自分でやるとしたら、5年くらいかかっていたでしょう。。。

ところが、完成したものが手元にあるので、あとは使い方を覚えるだけという。。。
いや、これ売れますって、売らないとしても、岡口裁判官みたいに
フリーソフトウェアで公開して使用方法を公開したら契約法務マンの行列ができますって。

行列の一番前にいることを噛み締めながら・・・・





「契約書は彫刻だ」



この言葉の趣旨を言語化するにはまだ経験が不足しているのは承知の上で、
上に紹介した条項集を使用して契約書を一から作るイメージはこんな感じ。


依頼メールの内容を把握する。
「契約の本質を掴み取る」
コーヒーを入れる。
洋服を畳む。
コーヒーを飲む。
吹き出す。

契約のタイトルから書き始めて、
条項集に載っている概ね契約書の条項の並び順になっている
契約条項を契約の本質に合わせてどんどんコピペしていきます。

この作業はちょうど彫刻に似ていて、
最終的に削る可能性がある箇所でもどんどん付け加えて
後から削ぎ落としていきます。
そういう意味では彫刻っていうか粘土細工みたいな感じ?


定義条項は、複数の条項に渡る用語の定義がある場合には
冒頭の方で独立で定義条項を設けた方がいいとか。

 理由はなぜでしょう?

普通の日本語で定義用語を作らない、とか。


一番メカラウロコは、契約書の当事者を指す用語に「甲」と「乙」を
使わないということですかね。


これはね、パラダイムシフトですよぶっちゃけ。
いや、コロンブスの卵ですよ。

何を代わりに使うかというと、
株式会社モニョモニョと株式会社プリリンの契約の場合は
モニョモニョとプリリンっていう言葉をそのまま使っちゃうんですよ。

モニョモニョとプリリン ですよ!?


いやぁ、正直びっくりしました。

でも驚くほど分かりやすい・読みやすい契約書になるんですね。
(最近、甲乙を読み違えるという超基本的な誤読をするという反省もありますし)

何よりも、普段契約書を読み慣れていない人にとってもとても親しみやすいものになります。


だって モニョモニョとプリリン ですよ!?



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こういうテンションの日報でよろしければ毎日ちゃんと書けると思います。


あると思います! おやすみなさい!





























 

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ブログを介して、教育の成果のフィードバックを行うという画期的な
仕組みのもと行われる斬新なシリーズ第3回です。

本来、会社での日報でやるようなことをWeb上で公開するという。。。「まさにWeb屋!!!」


ということで、ここに書かれたことは必ずしも教わったことをそのまま正しくアウトプットできているとは限らないという
品質に対する都合のいいお断りをした上で、、、今日は法務、契約書作成に際して使えるショートカットをまとめていきたいと思います。

法務にショートカット。。。一見あまり親和性のない組み合わせのように思われるかもしれませんが、それなりの件数を並行して対応するためには極力時間をセーブできるところはセーブすることが大事になってきます。
資料を探すのに一苦労、保存したファイルを探していたら1時間経ってしまった。。。という経験、ありませんか?
私はよくありました。

ということで、まずは使いこなせばこなすほど時間の節約につながるショートカットを紹介していきます。

ちりも積もれば山となる。というか、マウスをほとんど使わずにバリバリ契約書を直して仕事をしてゆく姿、、、単純にかっこいいですよね・・・!! 強くあこがれる姿です。
最初は普通にショートカットを使わない方が早いかもしれませんが、
覚えると確実に早くなるので当たり前になるまで頑張って使い続けるといいことがあると思います。

≪契約書に手を入れる際に使うショートカット≫

修正箇所に対するコメントを残す場合にワードのコメント機能を使う際のショートカット

 Ctrl + Alt + M     でコメント挿入

修正履歴記録をON OFFにするショートカット

 Ctrl + Shift + E   で修正履歴の記録のON/OFF

いろんな場面で使える「名前を付けて保存」は2種類のやり方があります。

[Ctrl]→[Shift]→[S] 名前を付けて保存

 F12              同じく名前を付けて保存

≪G mailショートカット≫


  Shift + C
でメール作成画面呼び出し

  Ctrl Shift + C でCC

  Ctrl Shift +B  でBCC

  Tabで移動 Shift + Tabで戻る

≪独自調教マクロ≫
※普通のワードには設定されていないものです※

Alt + C で「社内向け」と書かれたコメントが挿入される(これは、マクロで設定したもの)

Ctrl + Shift + P でファイルのパスワード設定の画面が呼び出される(同上)


それぞれワードのスタイル機能で第●条や第●項や第●号のインデントを作出するショートカットです
Alt + 1
Alt + 2
Alt + 3
Alt + 4 

これを使うことにより、偽装インデント作出罪に問われるリスクがなくなります。

独自のマクロ調教、偽装インデント作出罪についてはこちら




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いかがだっただろうか?

一つ一つは些細なステップの省略に思えるかもしれないが
このような一つ一つの積み重ねが、仕事の細部に生きていくのではないかと思う。

マクロであらかじめ契約法務にありがちな挙動を設定して無駄を省くという
「姿勢」そのものに、私は感動を禁じ得ない。

ワードやPCについてよくわからないから・・・何度ちまちまとスペースを駆使して
見た目を合わせたことか・・・。

「契約書は見た目が大事!」ということで、最終的な出来栄えなどを印刷をして
インデントのズレなどを確認して、それを「丁寧な仕事」として何の疑問ももたずに
続けてしまっていた自分を深く恥じ入る次第である。

個々のショートカットの有用性はもとより
「定型的で、その作業に時間がとられている」ものについては極力ショートカットできる「仕組み」を
考案する。

それは、入力ショートカットにとどまらず、指定フォーム(契約書ひな形)の作成や
法務の業務フローの効率化、無駄のない管理簿の仕組みの構築など多岐に影響を与える。

この姿勢、やり方を吸収し、自分自身が日々の業務の中で同じような姿勢、視点で
改善していけるようになっていきたいものです。

ここに紹介したもの以外にも、法務に使える、法務に限らず使えると思うショートカットがあれば
ぜひ教えてください。

ちなみに、ショートカットを教えてもらった際にすぐメモれるように
Shiftは「しふ」
Ctrl は「こん」
Alt は「おる」
で辞書登録をしています。

これが、ショートカット成長スパイラル・・・なのではないかなぁ。。。。と信じて。








 

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人気のシリーズ第二回目です。


 目からうろこの Tips集的な感じにもなりますがいい感じにまとめられたらと思います。

外だしの別文書についての注意喚起
 契約書内に「詳細は●●書に定める内容による」みたいな感じで外だしになっている場合には、
その●●書のところにコメント機能で「こちらが契約の詳細を決める文書になりますので締結時にはお忘れなきよう」
という感じで注意喚起の「社内向け」コメントを挿入します。

協議はちゃんと合意すること
「これと異なる場合には、協議により定める」みたいな文言がよくありますが、その際には「協議の上、合意により」
という風に改変する。
 →協議だけして最終的な合意を形成しないまま双方異なる認識で契約書と異なることをしないように。

義務と義務違反はセット
再委託先にも、委託先と同じ義務を負わせるという規定がよくありますが、その際には義務違反があった際の
対応を追記するようにしている。

直すべき場所のレベル感の判断
契約書の修正について、時間があれば直してもらう部分と、時間がなくても修正してもらう部分があることを
意識してチェックする。※些末な修正についてはスルーすることも肝要 

確かにこの文言は不思議だった
「全部または一部を変更」というような文言は、基本契約と個別契約の組み合わせがある場合に
意味が出てくる文言だが、個別契約が想定できない場合にも残っていたりするのでそういうのに気が付いたら
直すことにしている。

チェックが終わった後のパスワード付与も自動化
修正が終わったら、所定のルールで作成される案件ごとに異なるパスワードをつけて依頼者に返す。
そのパスワード付与ルールがマクロで自動生成されるものも入れてある。




≪既に作成されている契約書チェックに際して≫

☆不明点を質問集としてまとめるために見るべきポイントなど☆
 
【基本方針】細かいことを担当者に聞かない。

【対応期日】依頼メールが来てから「3営業日以内」には対応をする。


1、全体を通してみて、どういう契約だと思ったか?

2、ITに関する用語など、不明なものはなかったか?
   →あった場合には調べる、調べても分からない場合には人に聞く

3、契約期間と、金銭が発生する合意期間がずれている場合などに注意
   →現時点では未定の場合はどのように決めるか確認する

4、 再委託について、定め方が不十分な場合もあるから(再委託に事前許諾が特に必要と書いていないなど)
   そのような場合には、「条項集」からコピペをする。

5、IT関係の契約の場合には「納入」といってもうまく観念できない場合がある
   (具体的なものを渡すのではなく、実はIDとパスワードを付与するだけだったり・・・)

6、契約期間が1年となっている場合にそれでいいのか確認する。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ということで、メモを再構成してみましたが、もうちょっと体系だってまとめられたらいいなって感じですね。


では、今週も1週間張り切っていこ~~~~!


 

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さて、とても刺激的な法務ライフが始まりました。
振り返りの意味も込めて契約書作成スキル承継のメモを残していこうと思います。
 ※具体的な案件がわからなければ、ブログに書くことは全然OK! と言われたので、ここに書いちゃいます。
 むしろ、この辺はまとまった文章化されていない「暗黙知」の部分だったりするのでこれをもとに
 承継スキルガイドとして成文化できれば、それはそれで、承継を受けた者の成果物として有用かと思います。

 気持ちとしては芦部先生に対する高橋先生のような。古事記の編纂のような気持ちで。

(1)環境設定

・ワードにオリジナルに調教されたマクロを設定します。
  →第●条や第●項などの位置がスタイルで全て設定されています
    他にもコメントに固有のメッセージが埋め込まれていたり
・Launchyなどのフリーのソフトをインストールします
  →PC上のすべてのファイルを Ctrl +  Shiftで検索窓を呼び出し瞬時に検索するためのソフト
・単語の辞書登録で頻繁に使いそうな用語をあらかじめ覚えさせます
  Ctrl + F10   辞書登録の有用性について感心した記事は → こちら


 (2)対応ルールを覚える

・メールでの受付が徹底されており、それに対する返信、案件番号の採番、案件ごとのフォルダの作成がすべて一連のフローとして徹底されています。 

       手段           /      目的・効果  

  メールによる依頼の徹底   :口頭、電話ベースでの依頼による受付管理漏れ防止 
  受付メールの返信の徹底   :依頼者に対し「依頼を認識しているよ!」ということのメッセージ伝達
  案件番号の採番        :案件に関連するメールを漏れなく串刺しにできる
                     ※ポイントは、依頼受付メールの件名に採番済みの案件名を付けて返すこと
  タグ付のルール化       :返信メールに固有の記号を文中に追記します。その記号が付いたメールに
                      自動でタグが付けられるのでフォルダー分けが不要です。
                      というよりも、G mailの場合はフォルダ分けではなくタグ付という概念。


  案件ごとの固有の番号を付けることで、上記のLaunchyでも瞬時に関連フォルダを呼び出すことができる


なお、ファイルの編集の際にはファイル名の後ろに編集者と編集日付を意味する識別記号を付与することで
「誰が」「いつ」編集したかがわかり、その人が不在時にも作業を容易に引き継ぐことができる。


(3)契約書作成の心構え

ここまで来たら、ようやく契約書に向かい合って作業を行います。
案件は行う作業ごとに大きく3種類に分けられます。

  1、指定フォームを使用することで対応できるもの・・・いわゆる「契約書ひな形」をそのまま使います
  2、相手方から送られた契約書をベースに進めるもの・・・気になるところはどんどん直します
  3、案件の内容から一から契約書を作成するもの・・・「条項集」を元にゼロから彫刻します

個人的には1→2→3の順で契約書作成難易度が高くなる&要する工数が多くなるのではないかと思います。
とはいえ、すべてに共通する契約書作成の心構え、これが最も重要です。基本的には

契約書の細かい文言をいじることよりも、その契約によって実現したい、やりたいビジネスのキモを押さえる。

依頼メールや資料の内容から、「ヒアリング」が必要な場合もあるが、お互いに効率的に概要を把握するために
2つの種類に分けてヒアリングは実施する。

 1.案件の全体像を確認するものについては、直に会って行う
   法律関係を整理するため、というよりも、それにとどまらないビジネスの全体像や担当者の「想い」
   おもしろさ、熱意?などを直に感じ取り共感、一体化するためにも
 2、細かいツメ段階のヒアリングについては、口頭ではお互い漏れが出てきたり
   説明&理解に時間が要するので項目ごとにメールで行う。


契約書文言の変更、修正などは

 「効果」に影響がない場合には特に手を入れない。
 「効果」に影響がある場合には修正案を提示する。 ※解説が必要な場合はそれをつける

ここまで来て結構文字数が多くなったので、続きは別記事で。

印象が新鮮なうちにまとめた方が正確性が高いし、週一でもいいかなと思ったけど、
もうちょっと頻繁にまとめた方がいいかも。

ということでシリーズ化で。







 

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「僕と契約して 魔法少女になってよ!」









前々から気になっていた「魔法少女まどかマギカ」をついに鑑賞しました。

全12回のアニメを前後編に再編集した劇場版DVDをレンタルして一気に。 



面白法務パーソン界隈ではこの作品のキーワードとなる「契約」について論考が交わされていたようで気になっていましたが、これでようやくその内容が理解できる・・・。

雑駁ですが鮮度はピカイチだと思うので思ったことをつらつらと。。。




その1 物語の基本構造がどうしようもない



ネタバレになるので多くは語りませんが、主人公たちの置かれた状況が知れば知るほど八方塞がりです。「どんな願い事も1つ叶える代わりに魔法少女となり死のリスクと隣り合わせの上で魔女と戦う運命を一生背負う」これが冒頭で提示されるルールその1ですが、実はこの中にすでにどうしようもない運命の仕掛けが存在するのです。

「マジどうすんやねん、、、」と、主人公たちの立場に自分を置き換えて真剣な眼差しで画面を見つめていました。



その2 敵が超怖い



「魔女」とされる敵が出てくるんですが、その表現方法がマジで気色悪いんですよ。対決シーンはゲームのボスバトルっぽくっていい感じなんですけど。異形の敵というのがアニメの文脈を飛び越えた表現方法で描かれているので、その異物感が心をざわつかせました。




その3 展開が予想できないけど王道


ある程度漫画やアニメをたくさん見てくると、他作品のパロディとか予測できる展開とか、予測できる展開を踏まえた上でのわかりやすい裏切りによる不自然さとかあるんですけど、なんというかそういう類書的なものを感じさせない新鮮さがありました。

もちろん「魔法少女」という存在自体が魔法使いサリーちゃんから始まりセーラームーンで花開きプリキュアで今も支持されている王道的ファンタジー要素を踏まえた上での壮大な裏切りなんでしょうけど、そういう膨大な前提知識やアニメおたくだから楽しめるみたいな他作品からの文脈性みたいなものはあまり感じず、物語にいい意味で集中できます。

(プリキュアとかはもっと複雑な物語になっているのかもしれないけど正直見たことないからよく知らないんですけどねw)



その4 契約について


魔法少女委託契約については契約の一方当事者のキュウべぇの説明義務違反は明らかです。しかし、そもそもキュウべぇ自身の倫理観や価値観が、人間のそれとは大きく異なるため一概に責めることもできないのかなとも思いました。

これは重要な問題を提起しています。

・文化や価値観がまったく違う相手型と契約を結ぶ際に可視化されていない事項についてのリスクをどれだけ認識できるのか? 

・大きすぎる対価「どんな願い事でも叶う」については疑ってかかるべきであるということ。

・そのもそも契約の一方当事者の主人公たちは未成年だから取り消し可能とすべき。。。


英文契約が膨大な条項になる理由とかその辺を想起してみたり。。。



この先未来、宇宙人と契約をする際に「まどマギ」で描かれた教訓を生かす日が来るのかもしれないですね。



まずは、日本の契約についてしっかり理解した上でこの発展的な問題について今後も思い巡らせてみようと思います。









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半分うとうとしながら見たけど、あったかい感じがする映画だということは分かった。実写とアニメの融合という異色のディズニー作品で、イマイチどんな感じの作品だったか思い出せない「メリーポピンズ」は傘に乗ったおばさんが降ってくる映画という感じでぼくの記憶に残っている。20年間アタックされ続けても映画化にYesと言わなかった理由は「そのキャラクターを愛しているから」。その血のにじむ努力で知られるウォルトディズニーは日本の漫画の神様と言われる手塚治虫にとっても憧れの人で有名なんだけども、彼からのアタックを無下にし続けたにもかかわらず、深いところで理解しあえたのは同じキャラクターを愛するクリエーターだから。

著作権をかじった僕らはわけ知り顔にアメリカの著作権法は「ミッキーマウス法」っていわれているくらいそのキャラクターの著作権延長にディズニーは影響を与えているんだよなんて言っちゃっているけど、ああ、キャラクターがどういう風に生み出されてそれがどのようにして世の中に愛され続けているのかということについて僕らはもっと真摯にその思いを馳せなければいけないんじゃないかという点について真摯に反省をしたい気持ちになった。

大胆にも不遜にこの「ウォルトディズニーの約束」は、著作権法を学び、ビジネスの場面でそれを扱う人たちにとってみてほしいなって思う作品No.1として今年度推挙させていただきたく。

 

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民法の基本書って民法だけが書いてあったかなと思ったら、意外と特別法との関係が書かれていたりして実務上の知識の体系化にとっても有益だなと思いました。

この本は要件事実との関係が書かれている基本書という事で勧められた記憶があります。 

契約法の基本書の精読の対象はこの本になるかな~


 

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乱読は続くよどこまでも〜


契約法務を2月、3月で一人前のレベルに「仕上げる」という短期目標を掲げました。


「必須の要素」なのかは分かりませんが、間違いなく「一歩レベルを上げる」ことには繋がるだろうと思い、この本を手にしました(前から気になっていたから、というのもあるんですが)



昨日文字通りパラパラとめくってみて、感想

「まだわからんことが多い、以上! 解散!」


ということではいかんと思い、多分このわからなさの理由は僕が「税」の仕組みについて基本的なところが良く分かっていないことに起因するんだろうなと判断しました。

そこで、こんな日が来るのではないかとあらかじめ予想をしていてすでに手元にある基本的なことを分かりやすく書いてあるこの本「プレップ租税法」を補助輪にして読み解けるところから少しずつ理解していく作戦にしています。



まったく、ミイラ男も笑っているよ。



契約法務に付随して一番最初に問題意識を持つのが「印紙税法」なんだと思うんですけど、これも一筋縄にはいかない法律です。

若い頃はこの印紙税法に対する納得のいかなさを記事にしたためていました。


他にも、不意打ちの投球のように「税」に関する問題が契約法務に関連して発生することもなくはないので、そんな時に「ああ、あそこにああいう記述があったな」という記憶のストックとして準備をしていくのがよろしいのではないでしょうか。




 

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「ビジネスロージャーナル」って法務専門誌が注文してなくてもビジネス雑誌コーナーに置いてある本屋を見ると
「おっ!」という風に感心してしまいます。

(多分この街に法務パーソンが住んでいるんだな、、、と感じたりして)


「ビジネス法務」は結構置いてあっても、BLJは置いてないケースをまま見る気がして。






ジャンプを買ったら最初に「ハンターハンター」を読んでしまうみたいな感じで我慢してみたものの、早々にクックパッドのお方の記事を読んでしまいました。

一番実感として心に響いた箇所は「ヒアリングとチェックリストの関係」という箇所の

契約条件の多くは案件の全体像から自然と導かれるものであって、例えば知的財産権の帰属でいえば、発生した知的財産権が誰によってどのように利用されるのかで決まるものであり、「知的財産権の帰属は当社と相手方のどちらにしますか?」と確認する必要があるケースはほとんどないからだと思っています。 (P.57)
という一文でした。

これは私が実際に経験したものとかなり重なる実感を言語化して頂いたものだという風に感じました。

「知的財産権をどちら帰属にしますか?」

という質問の前提条件には

・「知的財産権をどちら帰属にするか選べる状況にある」
・「それをヒアリングの相手方が決めることができる立場にある」

という事が無ければいけないと思いますが、


「そもそもお客さんから作ってくれと設計図渡されているのに、それを作って知的財産権はこちら帰属でなんて言えるわけねーだろビジネスの常識的に」

という様な現実があるので、そのようなケースを指して「案件の全体像から自然に導かれる」という風に表現されているのだと理解しました。

言い方を変えると、「寝ぼけたこと聞いてんじゃねーよタコ」という風なことをヒアリングリストを無批判に使用するといわれかねない、、、という事だと思います。

そういう意味でも、契約外の全体像をヒアリング、自社の業務や業界での立ち位置を正確に把握しておくというのは、契約法務、というよりビジネスマン全体にもとめられる能力なのではないかと思いました。

 

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契約書チェックマニュアルと
数理法務概論

この2冊を合わせて読むとすごくイイと思います。

ある意味対象的でかつ、本質的に役立つ組み合わせだと思う。

司法試験受験生も
似たような基本書二冊読んだりするのもイイけど、このあたり、契約法務の現場感を知るのにいいかも?

まぁ、私が語る話でもないかもしれないが。

実践契約書チェックマニュアルの便利な使い方を実践!

カテゴリ:
あ、こりゃ便利だわ。

2014-03-16-20-51-55


法務スキルのセオリー本


にあった
Excelを使ったマトリクス図を試しに作ってみた際に、このチェックマニュアルを手元に置くとすごく安心感持って作れますね。
やっぱり、本の中で相手型有利、こっち有利、折衷案
ってな感じで条文毎に整理されているのがいいですね。
これがあれば、誰でも契約書チェック出来るのでは? と真面目に思うレベル。

でもまー、このマトリクス図を作るので満足してはいけないと思うわけです。

契約文言なんて所詮抽象論だからね。
具体的なケースにどうあてはめるかがキモしょ!

キモーキモキモキモキモ!

ショ!


やはり、当てはめ重視の新司法試験の論文試験の成果かここに!!

でもまー、当てはめに使う事実をどう集めるのか? どう評価するのか?
って所が、机から立ち上がってリアル仕事の領域ですよね。

かしこ

マニュアルが無ければ買えば良いじゃない〜実践 契約書チェックマニュアル〜

カテゴリ:
ということで、分かりやすいマニュアルが欲しいと思っていたところ
ちょうどいいタイミングでご紹介頂いたので即ポチりました。

2014-03-16-20-51-55


内容自体はシンプルで逆にこの程度で良いのか?
というような印象を持つこともありましたが、ぐちゃぐちゃ長く言及している本よりも
よっぽど使い勝手が良さそうというか、自分の思考の一つの軸として
この本の記載を常に参照して契約書のチェックに当たるのが良いのではないかと思いました。



しかし、当たり前というか
「自分が買い主側ならこの条文売り主側ならこの条文
中くらいならこの条文」っていうのって、
なんか可笑しく無いですかwwwww



自分に有利な場合には損害賠償の上限額を設定して
不利な場合には外して、ってそんなの通るのかな??
というかそこで一体何が生まれたというのだろうか。

そもそも、損害賠償を実際に請求してゲッツした経験のある
契約書チェッカーの人ってどれくらいいるのだろうか?


当たり前に考えていたことですが、
実際そのことが発生していない以上は
契約に多少の有利不利があってもリスクは具現化しない。

ともすると、契約法務という仕事が担当者の自己満足で終わってしまう恐れがある
というのを端的に感じる場面ではあります。


 ぼくはみんながしあわせになるけいやくしょをつくりたいんだ(羽生くん/岡田将生 fromリーガルハイ)

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