【本】ぼくらの仮説が世界をつくる/コルク代表 佐渡島康平
「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」そのどちらも非常に面白く読んでいたので、その漫画編集者が起業した「漫画家・クリエイターのエージェント業」というものには自然と興味がありました。
それが「コルク」という会社。
法務界隈では、その「コルク」の法務担当の方がインタビューをしている一連の連載も知られているかもしれませんね。
今連載中の投資漫画「インベスターZ」もコルクプロデュースの作品です。
漫画の読み方も電子書籍の登場を皮切りに色々変わってきていますね。
私自身の読み方の変化としても、昨年から「少年ジャンプ」を紙ではなくiOSアプリの「ジャンプ+」上で読むようになった点が非常に大きな変化でしたし、
そのアプリ上で課金をしなくても読める漫画がたくさんあり、その漫画の面白さに非常に満足していたりします。
例えば、「とんかつDJアゲ太郎」「カラダ探し」「ラブデスター」など。
さらには、1日一話ずつ過去の話が配信されて1週間だけ読める「ワンピース」のアプリでワンピースの過去の話を読み返していたりします(ようやくアラバスタ編が終わりましたね、昔のワンピースはマジで展開が早い!)。
今の世の中、必ずしもお金を払わなくても、漫画を紙として保有する必要がなければ、かなりの本数無料で漫画が読めるんですよね。
このことから実感として感じていましたが、この本にも「新たな漫画の課金タイミングを考える必要があるのでは」という提言がされています。
また、これまでの紙の出版社のビジネスモデルがあり、その中での出版社の強みとして、書店への書籍の流通網が存在している点がありましたが、
電子書籍やアプリ内での購読も増えつつある今、ビジネスの枠組み自体が揺らいでいるというのも確かです。
そんな中で、「新たなルールが作られようとしている」ということも我々も感じ取ることができるような気がしますが、その新たなルールを作る側に回ることの優位性を説いています。
前例がなく、不確実性が多い中、ともすると寄るべきルールを見つけられないためにストレスを感じ、一瞬途方にくれそうになる時があっても、自分の信じる方向に世界が変わっていくだろうというスタンスで、溢れる情報に振り回されず、現状に対処する姿勢、それが「仮説を立てる」という言葉の中に込められたメッセージなのかなと思いました。
また、個人的に面白かったのは、ウエアラブル端末で心拍や睡眠時間を把握して、通常よりも負荷が大きいときに抱いた感情、決断については一旦客観的に見直してから判断するよう心がけているというエピソードでした。
このエピソードを見て、「ウエアラブル端末って、改めてちょっと欲しいかも」って思いましたw